人生100年時代と言われる現代社会。
老後に向けて、バリアフリー住宅へのリフォームや平屋やマンションへの引っ越しを検討している方も多いのではないでしょうか。
でも、その前にちょっと考えてほしいのが今回の話題です。
運動量が昔に比べて減少していると言われている昨今、自宅内の活動量まで積極的に減らすタイミングを早まると足腰の衰えもあっというまに進んでしまうのではないでしょうか。
以前の仕事中にあったお話から考えてみました。
あるケアマネさんとの話”二階建てに住む方のほうが足腰が丈夫”

数年前にとあるケアマネ(ケアマネジャー)さんとお話をさせていただく機会がありました。
その方が、転倒リスクが高まり自宅をリフォームする高齢者の方々のお話をしていた時にふとこう話していました。

平屋に住む方よりも階段のある家に住んでいる方のほうが足腰が丈夫よね。
階段のない自宅に住んでいる方よりも二階建てに住む方のほうが足腰が丈夫でだというのです。
これは私も以前から気になっていたことでした。
統計をとったわけではないので主観的な印象でしかないですが、やはり日常的に階段を上っているほうが筋力の低下はゆっくりになるというのは大いに想像できます。
日頃より運動習慣がある方や、自宅にいても常に動いている方だけでみた場合にはそれほど影響ないのかもしれませんが、日常的に動きや活動が少ない方にとってはやはりこの階段昇降もりっぱな運動です。
運動啓発をする際に、日常生活での活動を増やしましょうという内容をよくみかけますし、私もその話はよくしています。
例えば、買い物ではカートを使わずにカゴを持つ、駐車場は遠くに停めて歩く、テレビCM中に1回立つ、こういった日々のちょっとした活動量を増やす工夫が様々紹介されていますが、自宅で階段を上るというのも、これと同じではないでしょうか。
自宅が2階建てということは、運動量が少ない現代において日常生活での活動量アップに一役買ってくれてくれていると思っています。
老後のバリアフリーリフォームのタイミングは早すぎもよくない?


二階建て住宅は、下肢の筋力低下予防に役立っているのではないかと私は考えています。
老後の転倒リスクに備えてバリアフリー住宅や、平屋、マンションなどへの引っ越しを検討されるのは良いことですが、あまりにも早くから先を見越して住み替えするのは一歩立ち止まって考えてみてもよいのではないでしょうか。
転倒してからでは遅い!というのはもちろんですが、不安がある場合には手すりがなければ設置したり、必要な個所に縦の手すりを増やしたりすることで安心感はかなり違いますし、もちろん安全性も増します。
そして、要支援、要介護となった場合は、介護保険で、家のバリアフリー化にかかった費用を補助してくれる「住宅改修費の支給」という制度があるためこちらを利用してリフォームするという方法がおすすめです。
その他、「住宅特定改修特別税額控除」もあります。
こちらは介護のためにバリアフリーか省エネのリフォームを行った人が、確定申告で控除を受けられる補助金制度です。
こういったものを上手に利用することも含め、身体が動くうちは自宅でも積極的に身体を動かし筋肉量の維持に努めてはいかがでしょうか。
日常生活の活動量を増やそう!
日常生活は少しの心がけで活動量を増やすことができ、ちょっとしたなまけ心が筋力の低下を招きます。
バリアフリー化は決して悪いことではないですが、自身へのメリット・デメリットを見極め対応できるとよいのではないでしょうか。
今日も健やかな1日でありますように。
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